2014/02/26

ドラクエ3 知られざる伝説

『知られざる伝説』は、1988年初版発行。
カラーイラスト満載の短いアウトサイドストーリー集です。

中沢数宣さんのイラストがかわいい!
エニックス初のドラクエストーリー本なだけに、ステッカーも付いた遊び心いっぱいの内容になってます。

スタッフインタビューは、堀井雄二氏(シナリオ担当)、中村光一氏(プログラマー)、すぎやまこういち氏(作曲担当)、遠藤雅伸氏(「ゼビウス」等、ゲームデザイナー)、鴻上尚二氏(劇作家)の面々。

この本の後に続々出版されたドラクエの『知られざる伝説』に比べると、Ⅲのこの本が一番ゲームに即しているように思います。

脇役たちだけでなく、勇者一行の名場面のイラストも描かれているのがいい。


 CONTENTS 



  • 序章/ 悪現われしとき
  • 不死鳥ラーミアの伝説
  • バコタと盗賊の鍵
  • 魔王バラモスの陰謀
  • 懲りない遊び人
  • ロマリアの王様
  • 大盗賊カンダタ
  • 毒針はいずこ・・・
  • 勇者サイモンの悲劇
  • パフパフ娘物語
  • 天才いたずらっ子ポポタ
  • 海賊レディ! 参上!!
  • オリビアの岬
  • 秘話、変化の杖
  • 大商人、もうひとつの旅
  • はぐれメタルと幸せの靴
  • そして勇者へ

好きなエピソードは、勇者サイモンがほこらの牢獄に流された経緯、オリビアの岬のいきさつなど。商人バークで捕らわれの身となった商人のその後なども、なかなか泣かせてくれます。

勇者がカザーブの道具屋から毒針を勝手に持ち出してしまうのは、もはや公式設定のようで(笑)。


 知られざる事実 



かつてのネクロゴンドは平和な国だった


バラモスが地上に降り立った時、西のネクロゴンド城には『西の皇帝』と呼ばれる、たいそう力のある王がいたそうです。

王は20万の兵を従え、バラモスに必死に抵抗したけれど、無念にも力尽きたのだとか。
ネクロゴンド=悪の居城というイメージがあるんですが、魔王軍が造った城ではないらしい。


ムウの国


あちこちで目にするムウの国の話は、ドラクエ公式の設定のようです。

かつて精霊神ルビスは、ミッドガルドの海に楽園・ムウを造りました。けれど、ムウに悪しき影がはびこり始めたため、ルビスはムウの国を一瞬にしてミッドガルドの海に沈めてしまいます。

ムウを沈める前に、ルビスはラーミアの背に乗り、7日7晩かけて巨大な無の空間に新たなる国を造りました。それが、アレフガルドとなります。
ラーミアは、アレフガルド創造時に、力尽きて息絶えたのだとか…。


カンダタは戦士は戦士だった


大盗賊カンダタは、かつてアリアハンで、盗賊バコタに『盗賊の鍵』を渡した、とか、昔カンダタはイシスの女王様に世話になったことがある、など。
カンダタの過去が垣間見えます。

以前はカタギの、腕のたつ戦士だったというのも興味深い。
CDドラマでは(美形の)武闘家になっていたりと、いい味出してるキャラの一人です(笑)。

小説ドラクエⅢでは、オルテガと対決したという過去が語られました。きっとゲームでも、オルテガとも面識があったんじゃないかと想像してます。
イングリッシュパーラー