2014/06/06

ドラクエ3 勇者アレル

以前描いたものの描き直しです。

3の勇者が旅立ったのは16歳ということですが、きっと最終決戦あたりでは19ぐらいなんだろうな。



イングリッシュパーラー

2014/03/18

精霊ルビス伝説 ロトとルビス

大昔に描いたイラストを手直ししたものです。

構図は、『精霊ルビス伝説』の挿絵より。
当時、いのまたむつみ先生の美しいイラストをがんばって模写しようとしてましたが…断念。

いのまた先生の描かれるロトが本当にカッコよくて大好きでした。

これは、ロトとルビスの結婚式で、ロトが初めて自分の真実の名前を明かすシーンです。
「ディアルト」という名前も好きだけど、彼からロトの伝説が始まったんだなと思うと、感動もの。

結婚式後、ルビスはディアルトを「ロトと呼ぶわ」と言ってます。

が、結婚式終えるとすぐ離れ離れになって、最終決戦に突入なので、甘いシーンは一切なしなのが、非常に残念。




イングリッシュパーラー

2014/02/26

ドラクエ3 知られざる伝説

『知られざる伝説』は、1988年初版発行。
カラーイラスト満載の短いアウトサイドストーリー集です。

中沢数宣さんのイラストがかわいい!
エニックス初のドラクエストーリー本なだけに、ステッカーも付いた遊び心いっぱいの内容になってます。

スタッフインタビューは、堀井雄二氏(シナリオ担当)、中村光一氏(プログラマー)、すぎやまこういち氏(作曲担当)、遠藤雅伸氏(「ゼビウス」等、ゲームデザイナー)、鴻上尚二氏(劇作家)の面々。

この本の後に続々出版されたドラクエの『知られざる伝説』に比べると、Ⅲのこの本が一番ゲームに即しているように思います。

脇役たちだけでなく、勇者一行の名場面のイラストも描かれているのがいい。


 CONTENTS 



  • 序章/ 悪現われしとき
  • 不死鳥ラーミアの伝説
  • バコタと盗賊の鍵
  • 魔王バラモスの陰謀
  • 懲りない遊び人
  • ロマリアの王様
  • 大盗賊カンダタ
  • 毒針はいずこ・・・
  • 勇者サイモンの悲劇
  • パフパフ娘物語
  • 天才いたずらっ子ポポタ
  • 海賊レディ! 参上!!
  • オリビアの岬
  • 秘話、変化の杖
  • 大商人、もうひとつの旅
  • はぐれメタルと幸せの靴
  • そして勇者へ

好きなエピソードは、勇者サイモンがほこらの牢獄に流された経緯、オリビアの岬のいきさつなど。商人バークで捕らわれの身となった商人のその後なども、なかなか泣かせてくれます。

勇者がカザーブの道具屋から毒針を勝手に持ち出してしまうのは、もはや公式設定のようで(笑)。


 知られざる事実 



かつてのネクロゴンドは平和な国だった


バラモスが地上に降り立った時、西のネクロゴンド城には『西の皇帝』と呼ばれる、たいそう力のある王がいたそうです。

王は20万の兵を従え、バラモスに必死に抵抗したけれど、無念にも力尽きたのだとか。
ネクロゴンド=悪の居城というイメージがあるんですが、魔王軍が造った城ではないらしい。


ムウの国


あちこちで目にするムウの国の話は、ドラクエ公式の設定のようです。

かつて精霊神ルビスは、ミッドガルドの海に楽園・ムウを造りました。けれど、ムウに悪しき影がはびこり始めたため、ルビスはムウの国を一瞬にしてミッドガルドの海に沈めてしまいます。

ムウを沈める前に、ルビスはラーミアの背に乗り、7日7晩かけて巨大な無の空間に新たなる国を造りました。それが、アレフガルドとなります。
ラーミアは、アレフガルド創造時に、力尽きて息絶えたのだとか…。


カンダタは戦士は戦士だった


大盗賊カンダタは、かつてアリアハンで、盗賊バコタに『盗賊の鍵』を渡した、とか、昔カンダタはイシスの女王様に世話になったことがある、など。
カンダタの過去が垣間見えます。

以前はカタギの、腕のたつ戦士だったというのも興味深い。
CDドラマでは(美形の)武闘家になっていたりと、いい味出してるキャラの一人です(笑)。

小説ドラクエⅢでは、オルテガと対決したという過去が語られました。きっとゲームでも、オルテガとも面識があったんじゃないかと想像してます。
イングリッシュパーラー

ドラクエ3 CDシアター

 メインパーティー 

  • 勇者 / アレル(男:16歳) 声: 緑川 光
  • 戦士 / ステラ(女:20歳) 声: 富沢 美智恵
  • 僧侶 (後に賢者) / ライド(男:32歳) 声: 青野 武
  • 魔法使い / マリス(女:15歳) 声: 皆口 裕子

 その他の登場人物 

  • 武闘家 / カンダタ(男:27歳) 声: 神谷 明
  • 商人 / ダムス(男:30歳) 声: 龍田 直樹
  • 遊び人(吟遊詩人) / ガライ(男:年齢不詳) 声: 永井 一郎

基本的にゲームに沿った作りになっています。
カンダタがえらくいい男(しかも若い!)で、ステラといい仲になったり、すっかりマリスの尻に敷かれるアレルだったりと、おいしいシーンもあり。

ライドが仲間のもとを去って賢者になるための修行に行く場面、ダムスバーグを興し、結果牢に入れられたダムスがアレルに宛てた手紙などは、泣かせてくれます。

特にアレフガルドに入ってから、オルテガが生きているかもしれないと聞かされたアレルが父親探しを優先させようとして、仲間に諭されるシーンは感動的です。
 
「男ってやつは、いつかは自分の父親を越えていかなきゃならねぇんだ」

カンダタの台詞が非常にカッコいい!
ラストもカンダタの一人舞台という気がするほど、最高に決めてくれます。

他にも、豪華声優陣が名を連ねています。とにかく、豪華キャスト。
特にカンダタの神谷明氏は、素敵すぎる。

ライドやガライは、ドラクエ1のCDドラマにも登場してます。ライドは、三賢者の一人になってますが、性格は相変わらずおちゃらけ(笑)。

BGMも、もちろんドラクエのもの。戦闘シーンなどは台詞付きだと、臨場感あります。
2枚組ディスクで、かなり長いんですが、聞き始めるとつい最後まで聞いてしまいます。


ちょっと言いたいこと


 サマンオサの勇者サイモン 


サイモンの魂の声を、アレルはガイアの剣を通して聞きます。
その感動的な場面のサイモンの台詞が…。

「私はサマルトリアのサイモン…」

この台詞を聞いた時、感動がいっきに削がれてしまいました…。
サマルトリアはドラクエⅡなんですが。ここはサマンオサですー(泣)。
そりゃ、間違いやすいかもしれないけど…。第2版以降は直っているのでしょうか?


 オルテガとの再会 


アレルが必死に、
「父さん、ぼくだよっ、アレルだよっ!」
と訴えても、オルテガは
「もう何も聞こえない…何も見えない…」
と。

なんだか説明的な台詞ですが、それはともかく、オルテガが息子のアレルだと認識していないことが分かります。
哀れ過ぎる…。

CDドラマの冒頭で、オルテガは魔王討伐の際、サイモンと合流するはずだった、と語られています。オルテガとサイモンが共闘して魔物を倒すさまが見たかった…。

『知られざる伝説』にも言及されているので、これは公式設定のようですね。
イングリッシュパーラー

ロトの紋章/勇者の系譜

 背景 



勇者アレルが大魔王ゾーマを倒し、ロトの称号を授かったのは、アルスたちの時代から100年前。
アレルは地下世界にとどまったが、闇の再来を予感し、息子たちを地上へと送り出した。

長男ローランは、かつての竜の女王の城に、次男カーメンはかつてのバラモス城に、それぞれ王国を築いた。
そして地下世界アレフガルドでは、アレルの末娘フローラがその存在を隠しながら、光の玉を守っていた。

アランは長男の、アルスは次男の、アステアは末娘の子孫。

ロトの子孫がみな勇者となれるわけではなく、アレフガルド暦で、『王の年・王の月・王の日』に生まれた者が勇者となる。


 3人の勇者 



  • アルス(Arus)

ドラクエらしい正統派勇者。3勇者の中で、ロトの紋章に『真の勇者』として認められる。
カーメン王国の王子だが、生まれてすぐ国を滅ぼされ、両親は生死不明に。過酷な境遇でも明るくまっすぐに成長した。

武器:王者の剣

材質はオリハルコンだが、オリジナルのロトの剣ではなく、レプリカ(主役なのに…)。
ジパングの錬金術師イズナに鍛えられた剣で、威力はオリジナルの王者の剣と同程度。剣の柄の部分が少し異なる。

防具:ブルーメタルの鎧 / 盾

こちらもロトの鎧・盾のれプリカ。デザインはオリジナルとかなり違うが、素材は同じ。
ロトの次男坊の子孫なので、ロトの装備は受け継げなかった様子。鎧はヒーリング効果あり。

  • アラン(Aran)

ローラン王国の王子。ロトの子孫でありながら、呪われた名『ジャガン』を与えられたため、15歳まで魔人王として生きる。実の父親を手にかけてしまうという業を背負う。
皮肉屋で素直じゃない性格は、勇者アランとなってからも変わらず。

最終話近くなってから、やたらとアステアを気遣ってるような描写があったと思ったら…そういうことだった。

武器:ロトの剣(王者の剣)

ロトが使っていた剣。錬金術師ムラクによって鍛えられた。

防具:ロトの鎧(光の鎧) / ロトの盾(勇者の盾)

すべてロトが使っていたオリジナル。鎧は体力回復効果あり。兜もあるが、彼がかぶったところを見たことがない(多分)。
アランがジャガンとして、魔の心を持っていた頃は、ロトの装備は本来の青ではなく、実の父親の返り血を浴び、血の赤色に染まっていた。

アルスの装備より、個人的には元祖ロトの装備の方がかっこよくて好きです。

  • アステア(Asteea)

ラダトームの第一王子(と言われていたが、実は王女)。その存在を隠され、アレフガルドでひとりきりで戦ってきたために冷静で大人びている。本編では生い立ちは明らかにされず、謎が多い。

アルスによく抱きついてたのは、兄弟としての愛情表現だった…?アランとくっつくとは意外でした。
いや、それより何より、女の子だったのが私的にはショックがデカすぎた…。

武器: 普通(?)の剣

ラダトーム王家に伝わる由緒ある剣とか…?

防具: なし

鎧の類はいっさいなし。マント、帽子、マスクのみ。しかも半ズボン。



ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章
イングリッシュパーラー

ロトの紋章/キャラクター

初期の頃、ドラクエ3の勇者一行が回想シーンなどで出て来ました。すごくワクワクましたね。


 メインパーティー 

  • 勇者 / アルス(男:15歳)
  • 剣王(戦士)/ キラ(男:17歳)
  • 拳王(武闘家)/ ヤオ(女:16歳)
  • 賢王(賢者)/ ポロン(男:13歳)

※ 年齢は最終決戦時。ドラクエⅢから100年後の子孫たち。
※ ポロンはカダルの子孫でなく、カダルの弟子たちの子供。


 彼らの先祖(勇者と初代ケンオウたち) 

  • 勇者ロト(アレル):伝説の勇者。大魔王ゾーマを倒した後、闇の再来に備えて3人の子供にロトの紋章を分け与える。
  • 剣王フルカス:もとはアリアハン王宮の戦士。4人の中で最年長。ゾーマを倒した後、呪われた武器や防具を使いこなす『幻魔剣』をあみだす。
  • 拳王フォン:気の流れを読むことができる武闘家。カザーブ出身。
  • 賢王カダル:『時の砂の呪文』を使い、100年後も若い姿のままで、アルスたちと出会う。アルスとキラを鍛え、『ケンオウ』の存在を教えた。

※ 外伝の『ここより永遠に…』で、アリアハンでのアレルたち4人の初めての出会いが描かれています。


 ストーリー 


勇者アレルの血を受け継ぐカーメン王家の王子・アルスは、まだ赤ん坊の頃に魔王軍に国を滅ぼされる。

アルスは初代3ケンオウ(剣王・拳王・賢王)の力を受け継ぐ仲間たちとともに、大魔王イマジンに立ち向かう。

イマジンの配下には、竜王を含む魔王たちが。
さらにそこには、同じロトの血を引くローラン王家の王子でありながら、生まれてすぐに国を滅ぼされ、魔人王として育てられたジャガンがいた。


竜王が出てくるところから見て、ドラクエ1に続くようです。
二度と地上界に戻れないと思われていたドラクエⅢの勇者一行が、精霊神ルビスの導きで戻れたというのが嬉しい。

さらに、三ケンオウ、三勇者の設定には脱帽です。
アルス、聖なる心を取り戻したアラン(かつてのジャガン)、地下世界アレフガルドを治めるラダトームの王子(実は女の子)アステア。

アステアは王子と名乗っているものの、本編では性別不明のまま終わってしまいました。
その後のマンガ、『ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章 Returns』で女性であったことが分かります。

彼女は、後にアランと結婚。アステアは、アルスのことが好きなんだと思ってたのに…。

3勇者が同時に放つ最大電撃呪文・トリプルギガデインは、ドラクエファンならば鳥肌ものです。



ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章
イングリッシュパーラー

小説ルビス伝説/名場面

 ルビスとロトの結婚式 

「して、花婿どの。そなたの名は?」
「我が名は」
ディアルトは、その声を誇らしげに響かせた。
「ロト……!!」

ラブストーリー仕立てなので、好きなシーンはてんこ盛りですが、ゲームのドラクエⅢに即した場面が、やはり目を引きます。
ディアルトというのは通り名で、結婚式の際、彼は初めて真実の名を明かします。感動!
ここから、ロト伝説は始まります。


 最後の闘い 

「……借りは、返さなければ」
彼は低く言った。
「俺たちのしでかしたことの始末を、つけなければ。わかってくれるよね、ルビス?……」

死を覚悟で、魔物となってしまった肉親に挑むロト。ルビスもこの闘いに加わり、悲劇的な結末に。
その後、人として生まれ変わる勇者と、神になったルビス。二人が結ばれることはもうないのだろうなぁと考えると、辛い話です。

やたらとロトが死にたがる(語弊あり)んですが。
ロトは、どこか薄命で儚げな感じがします。ルビスのほうが強いです(笑)。
イングリッシュパーラー

小説ルビス伝説/キャラクター

ルビスがまだ神になる前の遠い過去の話。
勇者とルビス、そして魔王と呼ばれる者との因縁が語られます。


 キャラクター 

  • ルビス・アピスト・カリクティス
    精霊や妖精たちの国『イデーン』に住む。五大家と呼ばれる旧家のひとつである、火の精霊カリクティス家本家の血筋の少女。気が強いが、純粋で情熱的。
  • ディアルト・ケントロピーゲ(ロト)
    大地の精コリドラス家の直系だが、母親が人間であるため、幼い頃から迫害を受ける。黒髪の温厚な青年。不死鳥ラーミアを自在に操る。


 ストーリー 


ルビスと、人間との混血であるディアルトが愛し合ったことがきっかけとなり、イデーンの秩序が崩壊していく。さらにイデーンの魔峰オーブが噴火。イデーンは壊滅の危機にさらされる。

魔峰オーブの噴火を抑えようとしたディアルトは、そこで結果的に邪悪な者を生み出してしまう。
彼はルビスとともに、邪悪なる怪物をオーブ火口に追い落としながらも、自らも火口に飛び込み、その命をもって世界の崩壊を救おうとした。

しかし、オーブ火口は地上に通じていた。
邪悪なる魂は再び邪悪なる体に宿り、勇者もまたその魂が受け継がれていくこととなる。


 オーブの由来 


オーブは、精霊たちの住まう世界『イデーン』に高くそびえ、そこに入ったものは誰も帰ってこないという魔峰の名前。
その頂上は神々の住む天界にまで達し、その根は人間の住む地上にまで広がっているといわれる。

天界の女神が身に着けていた首飾りが散らばり、七色の宝石(オーブ)が魔峰の山肌を砕き、谷になった。

他のオーブと異なり、ブラックオーブは『斬血石』とも呼ばれる不吉な石であり、石を切ったものは邪悪なる怪物となってしまう。
その怪物が、ドラクエの魔王たちにつながる。


 魔法の由来 


精霊たちは、炎・大地・水・金・森のそれぞれのエレメントに属する魔法や呪術を有する。
魔峰オーブが噴火し、イデーン崩壊によって、地上に降りた精霊たちは人間と交わり、世界に広がった。
そのため、後に人間たちの中には強い魔力を受け継いだ者が現れるようになった。


 ロトの由来 


ロトは、大地の精であり、黒竜の一族の青年。ブラックオーブを切って邪悪になった者は、彼の肉親であり、同じ黒竜の一族に属する者である。

姿を変え、幾度も生まれ変わるその邪悪なる者を悪より開放してやるために、ロトもまた何度も生まれ変わり、勇者として闘う使命を与えられることとなった。


この話を読んでると、「ロト×ルビス」を断然推したくなります。
いくら生まれ変わっても、決して結ばれることのない悲恋。可哀想すぎる。

『ルビス伝説』ではドラクエⅢ世界の背景がいくつか明らかになり、アウトサイドストーリーとして楽しめます。

イングリッシュパーラー

小説ドラクエ3/旅の軌跡

小説では、ところどころゲーム内容をはしょったり、設定を変更したりしてありますが、時間の経過がリアルに描写されています。

アレフガルドの暦は、マンガ『ロトの紋章』でも使われてますが、両者は微妙に異なってます。
春夏秋冬の四季は、ある様子。

アレフガルド暦一ヶ月が45日間あり、たとえば不死鳥の月は、アリアハン歴の3/1~4/15に当たります。

『ロトの紋章』では、一ヶ月46日で一年368日。月だけでなく、年や日にも、「王の年・王の日」のように使われているようです。

小説ではアレフガルドの夏は出てこないので、アレルたちがアレフガルドにいたのは、秋から春にかけての9ヶ月程でしょうか。


 アレフガルド暦 


  • : 不死鳥(フェニックス)の月、女神(イシュタル)の月
  • : 王妃(クイーン)の月、牛頭神(ミノタウロス)の月
  • : 一角獣(ユニコーン)の月、犬神頭(アヌビス)の月
  • : 竜(ドラゴン)の月、王(キング)の月

※『ロトの紋章』パーフェクトガイドブック参照


 小説版 旅の軌跡 


アリアハン~ロマリア



【アリアハン暦 1264年】
ネクロゴンドに、魔王バラモス降り立つ。ネクロゴンドは壊滅し、バラモスによって制圧。アリアハンの勇者オルテガが、バラモス討伐の旅に出る。

【アリアハン暦 1272年 冬】
オルテガが火山の火口に落ちて死んだとの知らせが、イシスの国より届く。

【アリアハン暦 1274年 4月】
オルテガの一子、アレルが16歳の誕生日を迎える。戦士クリス、僧侶モハレとともにバラモス討伐に出立。

【アリアハンを発って16日目の夕方】
山間の村レーべに到着。

【レーベを発って10日前後】
ナジミの塔で盗賊バコタから、『魔法の玉』を取り返す。

【アリアハンを発って45日目】
いざないの洞窟で旅の扉を抜け、ロマリア半島に渡る。2日目の夕方、王都ロマリアに到着。

【ロマリアを発って20日目】
カザーブの村に到着。途中の村で、魔法使いリザがパーティーに加わる。

【ロマリアを発って40日目】
シャンパーニの塔で盗賊カンダタと対決。『ブルーオーブ』と『夢見るルビー』を手に入れる。


ロマリア~ジパング



【アリアハン暦 1274年 8月中旬】
妖精の隠れ里、ノアニールの村を経て、ロマリアに戻る。

【アリアハン暦 1274年 9月】
9月最初の日、アッサラームに到着。

【アッサラームを発って22日目】
砂漠の国イシスに到着。オーブを求めて、ピラミッドに向かう。

【アリアハン暦 1274年 11月】
船で出航し、ポルトガ国へ。

【ポルトガを発って23日目】
エジンベアに到着。

【エジンベアを発って38日目】
海上で新年を迎える。

【ネクロゴンド大陸を南下して20日前後】
テドンの村で、『グリーンオーブ』を手に入れる。

【テドンを発って58日目】
バハラタに到着。

【アリアハン暦 1275年 4月】
アレル、船上で17歳の誕生日を迎える。
4月中旬に、ジパングに到着。ヤマタノオロチを倒し、『パープルオーブ』を手に入れる。


ムオル~ネクロゴンド



【アリアハン暦 1275年 8月末】
ムオルの村を経て、サマンオサ大陸の最南端を回る。海賊の女頭領オルシェと出会い、『レッドオーブ』を手渡される。

【海賊の根城を出て2ヶ月後】
スー大陸東海岸の新興の村・サバロバーグに到着。サバロの計らいで、『イエローオーブ』を手に入れる。

【アリアハン暦 1275年 12月初旬】
旅の扉から、サマンオサ国の東方に渡る。

【サマンオサに渡って15日目】
王都サマンオサに到着し、勇者サイモンの妻からサイモンの話を聞く。
その5日後、南の湖にある島の洞窟で『ラーの鏡』を手に入れる。

さらに5日後、王都に戻り、ラーの鏡で、国王になりすましていた魔物・ボストロールの正体を暴く。

【アリアハン暦 1276年 1月】
2度目の新年をサマンオサで迎えた後、グリンラッドへ。

【アリアハン暦 1276年 3月下旬】
ロマリア半島南方の海域で幽霊船に遭遇。『愛の思い出』を手に入れる。

【アリアハン暦 1276年 4月】
ロマリア半島南端の小さな港町で、アレルが18歳の誕生日を迎える。

【アリアハン暦 1276年 6月中旬】
オリビアの岬で呪いを解く。小島の洞窟で、サイモンの魂から『ガイアの剣』を渡される。

【アリアハン暦 1276年 8月】
ネクロゴンドに到達。闘いの中で、アレルが勇者の呪文・ライデインに開眼。

ガイアの剣を使い、『シルバーオーブ』を見つける。6つのオーブがそろうと同時に、レイアムランドに飛ばされ、伝説の不死鳥ラーミアが蘇る。

ラーミアに乗り、竜の女王の城へ。竜の女王から『光の玉』をもらう。

バラモス城で、魔王バラモスと対決。苦闘の末、バラモスを倒すが、大魔王ゾーマの存在を知る。ギアガの大穴から、アレフガルドへ。


アレフガルド



【アレフガルド暦 823年 一角獣の月】
アリアハン暦9月、アレフアルドに来て16日目、王都ラダトームで、国王と謁見。
吟遊詩人ガライから、父オルテガを2年前に見たという話を聞く。

【ラダトームを発って33日目】
山間の村マイラに到着し、そこで『妖精の笛』をもらう。
オルテガが1年前、マイラを訪れたという情報を得る。

【アレフガルド暦 823年 犬頭神の月】
マイラを発って36日目、石像に変えられていた精霊ルビスを、妖精の笛で元の姿に戻す。

ルビスから、『聖なる守り』と『光の鎧』を授けられるが、アレルが闘いで傷を負い、雨のほこらで14日間滞在。

【アレフガルド暦 823年 竜の月】
冬、雨のほこらを出て30余日後、船でリムルダール島に渡る。

【アレフガルド暦 823年 王の月
寒さの一番厳しい真冬、島に渡って26日目、リムルダールの街に到着。ゾーマの城に渡るため、リムルダール島の最西端の岬をめざす。

オルテガが1ヶ月前、ここに来たという話を聞く。
行く先々の町や村で、オルテガの消息が「5日前」、「4日前」、「昨日」となっていく。

【リムルダールを発って32日目
オルテガと魔物との戦いに遭遇。オルテガは息を引き取り、アレルに『虹のしずく』、『王者の剣』、『勇者の盾』を託す。

【オルテガの死から3日後】
リムルダール西の岬から、虹のしずくを使って虹の橋を架け、ゾーマの島に渡る。

【アレフガルド暦 823年 不死鳥の月
アリアハン暦3月、虹の橋を渡って14日目、ゾーマの城に到達。

魔将たちを倒した後、大魔王ゾーマと対決。光の玉で、ゾーマの闇の衣をはぎ取り、ついにゾーマを倒す。
19年ぶりに、アレフガルドに朝がやってくる。

【ゾーマを倒してから6日後】
西の岬に近い港町から、ラダトームに向けて出航。海上で、アレルが19歳の誕生日を迎える。

【アレフガルド暦 823年 女神の月
西の岬の港町を出て18日目、ラダトームに凱旋。アレル、国王から『勇者ロト』の称号をもらう。

その後、アレルたちの姿を見たものはいない…。

小説 ドラゴンクエスト〈3〉そして伝説へ…
イングリッシュパーラー

小説ドラクエ3/名場面

以下は、『小説ドラゴンクエストⅢ』で個人的に好きなシーンです。


 カンダタとの対決 
クリスはカンダタの頭巾を剥ぎ取った。
(中略)

「な、名はなんという!?」
カンダタはアレルに聞いた。
「勇者オルテガの息子、アレルだっ!」

いや、カッコイイですね。「オルテガの息子」と誇らしげに名乗るところがいい。
小説では、カンダタが本当の “おっさん” になってしまったのは悲しいですが…(注:CD版は若くて素敵です)。
カンダタは後にアレフガルドへ渡り、最後の決戦に挑むアレルたちを助けることになります。


 イシスの女王と『星降る腕輪』 
城にやってきたオルテガを見て、ひと目で心を奪われ、妻子があるのを知りながら愛してしまった

イシスの女王パトラは、密かにオルテガの想いを寄せていました。小説独自の設定ですが、好きなシーン。辛い恋が泣かせます。メロドラマか!
そりゃモテるわな、オルテガ父さん。私も好きだし。

星降る腕輪の由来も語られていて、成程という感じ。この腕輪の由来については、小説だけのものか、公式設定なのかは不明です。


 十八歳の誕生日 
「まあ!」
とたんにリザとクリスが笑い出した。

アレルは、旅に出て二度目の誕生日を迎えます。ひと月前にリザも19の誕生日を迎えていて、一緒に祝うことになったものの、男性陣と女性陣それぞれが用意したプレゼントが同じものだったというエピソード。

アレルが18で、リザが19と年上なのがナイス(笑)。リザはアレルに惹かれています。アレルの方は、そのあたり不明。
このシーン、いのまた先生の挿絵がとっても素敵です。


 オルテガとの再会 
「父さん! しっかりして父さん!!」
アレルはさらに激しく揺すった。
だが、オルテガは二度と応えなかった。

涙、涙のこのシーン。やっと再会できた時、父はもう命が尽きようとしていました。
救いなのは、小説ではオルテガはアレルを息子だと認識すること。ゲームやCD版は、息子だと知らないうちに死んでいきます。13年ぶりに再会した父と子なのに…。

ところで、オルテガには、モルドム・ディアルティス・オルテガという立派な長い名前が付いています。
アレルも、もしかしたらミドルネームとかあるのかも?


 そして伝説へ… 
ラダトーム城の宮殿で、厳かな授与式が行われ、ラルス一世がアレルの『勇気』と『正義』と『平和を愛する心』を永久に称えるために、アレルに『勇者ロト』の称号を与えたという。

『勇者ロト』は、“アレフガルドの創世記に邪悪な暗黒の覇者からアレフガルドの大地を守ったという伝説の勇者の名” とのこと。
ゲームでは『ロト』は「神に近い者」という意味ですが、ここではさらにルーツがあったという設定になりました。

感動のエンディングは意外とあっさり書かれています。
ただ、アリアハンで待つアレルの母親の描写があったりと、泣かせの要素は入ってます。

ゾーマを倒した後、ゲームと同じく勇者一行は地上界に戻れない様子。個人的には、地上世界に戻してあげてほしかった。

小説 ドラゴンクエスト〈3〉そして伝説へ…
イングリッシュパーラー

小説ドラクエ3/キャラクター

 パーティー 


  • 勇者 / アレル(男:16歳)
  • 戦士 / クリス(アキルスキ・クリスティーヌ)(女:23歳)
  • 僧侶 / モハレ(ブラハムド・モハレ)(男:年齢不詳)
  • 魔法使い / リザ(女:17歳)

 その他の登場人物 


  • 武闘家 / ギビルド・カーン(男:30歳前後)
  • 賢者 / ルカリオ・ベステロール(男:老人)
  • 商人 / プラスト・サバロ(男:30歳)
  • 遊び人 / ダリル・ドン・ロザン(男:30歳前後)

 ストーリー 


ネクロゴンドの地に降り立った魔王バラモス。世界に名を馳せたアリアハンの勇者・オルテガがバラモスに立ち向かうが、還らぬ人となる。

父の遺志を継いだアレルは、16歳の誕生日を迎えると同時に、魔王討伐の旅に出た。
アリアハンの近衛兵クリス、故郷バハラタに帰りたいという乞食僧侶モハレ、旅の途中で出会った魔法使いリザとともに、旅を続ける。

孤児だったリザは、自分の出生を探ろうとするが、そこには彼女自身知らない恐ろしい秘密があった…。

小説 ドラゴンクエスト〈3〉そして伝説へ…
イングリッシュパーラー

2014/02/25

ドラクエ3について

ご存じの通り、『ドラゴンクエスト』は当時社会現象にまでなった、エニックス(現:スクウェア・エニックス)のTVゲーム。

その中のドラクエⅠ~Ⅲは「ロトシリーズ」と呼ばれ、3部作の形を取っています。


  • 1988年  『ドラクエⅢ』ファミコン発売
  • 1996年  『ドラクエⅢ』スーパーファミコン発売
  • 2000年  『ドラクエⅢ』ゲームボーイ発売
 
 ゲームシナリオ担当: 堀井雄二
 プログラマー: 中村光一
 作曲担当: すぎやま こういち
 キャラクターデザイン: 鳥山明


『ドラゴンクエスト』
かつて闇の大魔王を倒し、世界を救ったとされる勇者ロト。そのロトの血をひく者が、今再び竜王に支配されるアレフガルドを救うべく旅立つ。

『ドラゴンクエストⅡ 悪霊の神々』
ロトの末裔であり、1の勇者の子孫三人、ローレシアの王子・サマルトリアの王子・ムーンブルクの王女が、邪教の徒、大神官ハーゴン立ち向かう。

『ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…』
今まで伝説上の英雄であった勇者ロトとは…? 父の跡を継ぎ、若き勇者が魔王討伐の旅に出る。


 ドラクエ3のいろいろ 



ドラクエⅢは、小説、マンガ、CDドラマ等、いろいろなメディアで展開されました。


【小説】
「ドラゴンクエストⅢ」(高屋敷英夫:著)上・下 上製本(1990年)
「精霊ルビス伝説」(久美沙織:著)上・下 上製本(1990年)

【マンガ】
「ロトの紋章」(作画:藤原カムイ、設定:川又千秋、脚本:小柳順治)

【CDドラマ】
「ドラゴンクエストⅢ」(脚本:とまとあき)



この他にも、書籍として『ドラゴンクエストⅢ 知られざる伝説』(1988年 エニックス出版)があり、ゲーム中では語られないドラクエⅢの裏設定が明らかになります。

『知られざる伝説』のストーリーは、ゲームの公式設定と思われます。

また、ゲームブックも小説に先掛けて出版されました。

小説、マンガ、CDドラマでは、それぞれキャラクター設定は異なります。

ゲームの中では、主人公と仲間たちの名前はプレーヤーが決められるので、敢えて公式のキャラクター設定はありませんが、主人公の名前のみ「アレル」に統一されています。


 小説版について 



『ロトの紋章』、『精霊ルビス伝説』は、ドラクエⅢのストーリーをなぞったものではありませんが、ロトシリーズのアウトサイドストーリーという位置づけ。

後に、新書本、文庫本も出版されました。

  • 小説ドラゴンクエストⅢ

小説の中で、ゲーム中に出てくる職業はすべてカバーされています。

メインパーティーは、勇者・戦士・僧侶・魔法使い。他に、武闘家・商人・賢者・(遊び人も?)が勇者一行をサポートします。

また小説のオリジナルキャラクターが重要な敵役として登場。
ヤマタノオロチとの関係を交えて、物語が構築されています。

小説 ドラゴンクエスト〈3〉そして伝説へ…


  • ルビス伝説

元祖勇者ロトと精霊神ルビスとの関わりが明かされます。
ロトとルビスの哀しくも甘くロマンスには、ぐっときますよ。

どちらも発売と同時に買い、読みふけりました。
両者とも小説ならではの丁寧な状況設定・描写でドラクエの世界を掘り下げています。

高屋敷先生のドキュメンタリータッチの筆致は、勇者の足跡を追い、その成長が描かれています。
ゲーム中ではあまり記述されない父・オルテガがたびたび回想され、しっかりと引き立っているのも良いです。

ルビス伝説とドラクエⅣ以降の小説は、筆者が久美沙織先生に代わり、エンターテイメント性が高まった感じがします。

久美先生の文体も大好きなのですが、ロトシリーズは高屋敷先生の重厚な文章が似合っているかもしれません。

イングリッシュパーラー